ある日、永田丘の支配ネコたちは胸を張って言った。
「森のために身を切る改革をするにゃ」
「無駄を減らすにゃ」
「集会場の発言台を31個減らすにゃ」
ニュース鳥たちは大喜びした。
「支配ネコが身を切るにゃ!」
「森の税金が節約されるにゃ!」
森ネコたちの中にも拍手する者がいた。
だが森の片隅で、小さな群れのネコたちは顔を見合わせた。
「おかしいにゃ……」
🐈⬛ 支配ネコが切ろうとしているもの
森の仲間は考えた。
発言台を31個減らしたら、 本当に森は豊かになるのだろうか。
支配ネコたちは言う。
「無駄な維持費が減るにゃ」
しかし調べてみると、 発言台31個を撤去しても、 森全体の木の実から見ればわずかな欠片だった。
森ネコは首をかしげた。
「そんなわずかな木の実のために、 どうしてここまで必死になるにゃ?」
🐾 小さな群れから先に消える
発言台が減ると困るのは誰か。
大群れネコではなかった。
巨大な組織と大量の木の実を持つ支配ネコたちは、 少しぐらい発言台が減っても困らない。
消えるのは、
- 職人ネコの群れ
- 農家ネコの群れ
- 若いネコの新しい群れ
- 森の片隅で暮らす少数派の群れ
だった。
彼らは広場に立つ場所を失う。
やがて声そのものが届かなくなる。
🐈 発言台ではなく、木の実の山を見ろ
その頃、支配ネコたちは相変わらず豪華な木の実を食べていた。
毎月の木の実。
非課税の木の実。
旅の切符。
山分けされる巨大な木の実袋。
それらには誰も触れない。
支配ネコは言う。
「これは必要経費にゃ」
森ネコは呆れた。
「身を切るのなら、 まずその木の実を切るべきじゃないのかにゃ」
🐾 森ネコの喉を切る改革
森ネコはようやく気づいた。
支配ネコが切ろうとしているのは、 自分たちの身ではない。
木の実の山でもない。
特権でもない。
切られるのは、
森ネコたちの声そのものだった。
小さな群れの発言台を壊し、
異議を唱える者を消し、
永田丘の支配ネコだけが話せる森を作る。
それが本当の目的だった。
🐈⬛ 森ネコは騙されない
支配ネコたちは今も言う。
「これは改革にゃ」
「森のためにゃ」
だが森ネコたちは知っている。
改革とは、 弱い者の声を消すことではない。
本当に切るべきものは、
発言台ではなく、
特権だ。
議席ではなく、
木の実の山だ。
そして声を削る改革は、 改革ではなく支配であることを。
森ネコたちは静かに言った。
「切るべきは私たちの声じゃない。 お前たちの木の実袋だにゃ。」
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