にゃーさはみんなの生活を豊かにする魔法
昔々、ある森に「にゃーさ」という不思議な制度があった。
森の支配ネコたちは広場に集まり、こう叫んだ。
「老後が心配なネコは、にゃーさを始めるにゃ!」
「預金は古いにゃ!」
「これからは投資の時代にゃ!」
ニュース鳥たちも毎日騒いだ。
「高い枝の実が過去最高!」
「今すぐにゃーさを始めるにゃ!」
森ネコたちは少し不安になった。
🐈⬛ 木の実を削る森ネコたち
職人ネコは昼ごはんを少し減らした。
パートネコは安い魚を探した。
若いネコ夫婦は旅行をあきらめた。
みんな将来が怖かったのだ。
「年金だけじゃ不安にゃ」
「自分で備えないと危ないにゃ」
そうして毎月少しずつ木の実を貯め、
にゃーさの箱へ入れるようになった。
🐾 高い枝の実はどんどん育つ
すると不思議なことが起きた。
森のずっと高いところにある
「株価の実」
がどんどん膨らみ始めたのだ。
ニュース鳥は大喜びした。
「森は絶好調にゃ!」
「株価の実が史上最高にゃ!」
支配ネコたちも胸を張った。
「見たかにゃ!」
「森は豊かになったにゃ!」
🐈 森ネコのかごは軽いまま
しかし森ネコたちは首をかしげた。
魚は高い。
肉も高い。
薪も高い。
光る石も高い。
税の木の実は増える。
保険の木の実も増える。
それなのに、
自分たちのかごはどんどん軽くなっていく。
職人ネコがつぶやいた。
「あれ?」
「森は豊かになったんじゃないのかにゃ?」
🐦 高い枝にいた巨大な鳥たち
ある日、
老ネコが双眼鏡を貸してくれた。
高い枝を見てみると、
そこには森ネコではなく、
巨大な渡り鳥たちが群がっていた。
鳥たちは言った。
「この森は都合がいいな」
「木の実が安い」
「遊び場として最高だ」
彼らは実を食べると、
すぐ別の森へ飛んでいった。
森ネコの暮らしには興味がなかった。
🐾 円ネコの病気
その頃、
森では別の異変も起きていた。
「円ネコ」と呼ばれる通貨の守り神が、
どんどん痩せていたのだ。
円ネコが弱るたび、
外から買う魚も、
麦も、
油も、
どんどん値上がりした。
だが高い枝の実は逆に太った。
支配ネコたちは大喜びした。
「また過去最高益にゃ!」
森ネコは呆れた。
「円ネコが病気なのに喜んでるにゃ……」
🐈⬛ 自分の実を買い占める大ネコたち
さらに大企業ネコたちは、
自分の畑を豊かにする代わりに、
自分の実を自分で買い始めた。
すると実の値段は上がる。
数字は立派に見える。
ニュース鳥は騒ぐ。
「素晴らしい成長にゃ!」
でも働くネコの木の実は増えない。
🐾 老ネコの話
森のはずれで、
一匹の老ネコがこう語った。
「高い枝の実を見ていると騙されるにゃ」
若いネコが尋ねた。
「どういうことにゃ?」
老ネコは笑った。
「本当に見るべきは枝じゃないにゃ」
そして若いネコのかごを指差した。
「見るべきはそこにゃ」
🐈 最後に森ネコが気づいたこと
森ネコたちはようやく理解した。
高い枝の実が育っても、
森が豊かになったわけではない。
高い枝の実は、
渡り鳥が食べるための実かもしれない。
支配ネコが数字を自慢するための実かもしれない。
でも、
自分たちの暮らしを支えるのは、
足元のかごに入った木の実だった。
森ネコたちは静かに言った。
「にゃーさは使うにゃ」
「でも誰かの言葉で実は買わないにゃ」
「自分の頭で考えるにゃ」
そして高い枝を見上げるのをやめ、
自分のかごを確かめながら歩いていった。
🐾 教訓
高い枝の実が育ったからといって、森が豊かになったとは限らない。
賢い森ネコは、ニュース鳥の声より、自分のかごの重さを信じる。
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